山梨県河口湖畔に佇む「久保田一竹美術館」。
独自の染色技法「一竹辻が花」で、世界的にも知られる染色作家・久保田一竹の作品を常設展示する美術館で、ミシュラン観光ガイドでも3つ星を獲得しています。
常設されている「一竹辻が花」のお着物ももちろん見どころですが、圧巻は、久保田一竹自ら設計した空間全体。
まるで異世界に吸い込まれるような不思議な美術館だとSNSでも話題のスポットです。
ただこちら、あまりレビュー的な情報が少ないので、今回は実際に足を運んだ筆者が、所要時間や見どころ、カフェの様子についてもご紹介。
訪問を予定されている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
久保田一竹美術館 所要時間と見どころ

早速ですが、「久保田一竹美術館」を訪問する際に参考にすべき所要時間を見所と合わせてご紹介します。
久保田一竹美術館 全体の所要時間は約2時間
「久保田一竹美術館」には大きく言って久保田一竹作品を観覧できる「本館」と、久保田一竹が集めたコレクションを楽しむことのできる「新館」、そして「庭園」があります。
展示作品数としては、そう多い美術館ではないので、全体の所要時間としては2時間程度を見込んでおけばしっかり楽しむことができます。
久保田一竹美術館 見どころとそれぞれの滞在時間
以下、入口からの流れと見所、そしれそれぞれの所要時間をご紹介します。
正門から入館(5〜15分)

「久保田一竹美術館」はまず、門構えから圧倒されます。
久保田一竹が特注したという扉が異空間へと誘う門のようで、ここではっと息を呑み、見惚れる方も多数。
扉を潜り抜けると、滝をたたえた池を囲む庭園が広がり、その横を散策しながら入り口へと向かいます。
さくさく歩いていくだけでしたら5分もあれば到着しますが、写真を撮っていたり、その空間に浸っていると15分くらいは過ぎてしまいます。
その後、「新館」と呼ばれる建物の入り口へ。
受付をして入館です。
新館「ショップ&コレクション展示」(10分)

新館は、ガウディの建築物を彷彿させる装い。
それもそのはず、久保田 一竹(2003年4月26日逝去)の連作が未完成であること、そして次の代へと受け継がれていることからも、今尚完成しないサグラダ・ファミリアを手掛けたガウディの建築物にインスピレーションを受けているようです。
受付後はミュージアムショップと、小さな展示室が一つ。
仁王像やガルーダなど、オリエンタルな神々の木像をはじめ、久保田一竹がコレクションした作品が展示されています。
室内も、独特な曲線で作られた壁や、さまざまな文化が感じられるインテリアならが、落ち着く空間。
椅子も一つ一つ足の部分のデザインが違ったりと、じっくり見たくなります。
こちらを抜けて、また外へ出ると、本館へと導かれる階段へと続きます。
本館「一竹辻が花」の作品群(30〜40分)
本館は一風変わって、千年を超すひばの大黒柱のピラミッド型の建造物の中へ。
靴を脱いで入場すると、そこには圧巻の「一竹辻が花」の作品群が目に飛び込んできます。

今尚未完の連作「光響」を中心に、「富士」をテーマにした作品も並び、鮮やかな色彩と幻想的な描画だけではなく、繊細な絞りも近くで拝見することができます。
筆者はため息をつきながら、ゆっくりと回りました。
3歳の息子も、「綺麗だねぇ」と静かな声でゆっくりみられるほどの美しさ。
中央では久保田一竹がどのように考え、そして発展したかがわかる15分ほどのビデオも放映されているので、ぜひ楽しんでください。
絞りの作業から着物何枚から何十枚の連作を創作する気の遠くなりそうな行程も伺えます。
カフェ(30分)
「久保田一竹美術館」には2ヶ所のカフェがあります。
一つは、本館の奥の茶房「一竹庵」。

こちらは、久保田一竹がゲストルームとして仕立てた部屋で、カウンターに座ると目線に水面がくる、珍しい作りです。
お抹茶と上生菓子をいただくことができます。
もう一つは、新刊の2Fにあるカフェ。
こちらは、コーヒーや簡単なスイーツ(クッキーなど)をいただけるスペースで、外のテラス席からは富士山も望めます。

筆者は子供がお抹茶はいただけないので、こちらのカフェでのんびり庭園を眺める時間をセレクトしました。
同じく2Fに、久保田一竹のトンボ玉コレクションも展示されていましたので、そちらも合わせて拝見しました。
庭園(30分)

本館の奥には、さらに広大な庭園が広がっています。
苔むした岩の間には、春は桜、秋は紅葉が美しく広がり、自然の中に、独特な雰囲気のベンチが点在しているので、少しづつ足を止めて散策。
一番奥の小さな洞窟には、久保田一竹が亡きお母様を偲び、インドの仏師に彫ってもらった普賢菩薩像と嬰児を抱いた女人像の2体がひっそりと鎮座しており、それを拝んで帰ってきました。

ミュージアムショップ
新館1F(入り口付近)のミュージアムショップでは、一竹辻が花をモチーフにしたグッズや、ここでしか買えないオリジナル商品が販売されています。
流石に布物は少しお値段が張りますが、お土産としてもおすすめです。

久保田一竹美術館 混雑状況 - 桜と紅葉の時期は混雑
ミシュランガイドを獲得している美術館とはいえ、アクセスの問題か、または「一竹辻が花」という少し特殊な作品のみの展示なので、通常時は週末でもそこまで人が多くはありません。
筆者は桜の季節の少し前に行きましたが、河口湖畔は混雑していても、美術館まで来ると混雑はしていませんでした。
ただ、桜の季節と、秋の紅葉の時期は別。
特に庭園を見にくる観光客が多いようで、特に海外の団体客とかち合ってしまうと、カフェなどは満席の場合もあるので、覚悟してご来館ください。
久保田一竹美術館 おすすめの時間帯 - お昼
館内でお昼ご飯などを食べる場所がないので、お昼時間を狙うとおすすめです。
ご自身のお昼は前後に少しずらして、スケジュールを立てると良いです!
久保田一竹美術館 来館者の口コミ・レビュー

ここで、筆者の意見だけでもアレなので・・SNSなどの口コミやレビューもまとめてみましたので、ご覧ください!
久保田一竹美術館の良い口コミ
口コミを総合すると、「展示や建築美に感動した」という意見が多い一方で、「入館料の高さ」や「アクセスの不便さ」がデメリットとして挙げられています。
久保田一竹美術館の悪い口コミ
「美術館」という響きから、多くの作品をみたい方にとっては少し物足りないかもしれませんが、筆者は「一竹辻が花」について詳しくなかったのですが、こちらじっくりそれだけを拝見して没頭した時間は、脳裏に残る素敵な時間だったと感じました。
久保田一竹美術館の基本情報
最後に、「久保田一竹美術館」の基本情報をご紹介します。
口コミにもあったように、少し行きづらい場所にあるので、アクセスも詳しくご案内しますね。
久保田一竹美術館のアクセス
まず、Google Mapをご紹介しますね。
駐車場は、美術館入り口の道を挟んで反対側にあります。(無料)

久保田一竹美術館所要時間は?見どころからカフェまで来館レビュー まとめ

河口湖にある久保田一竹美術館は、唯一無二の「一竹辻が花」の世界を堪能できる美術館です。
美しい着物作品はもちろん、建築や庭園、カフェなど、館内の隅々まで久保田一竹のこだわりが感じられ、訪れる人を非日常の世界へと誘います。
所要時間は約2時間が目安ですが、館内の雰囲気や庭園の景観に浸る時間を考えると、もう少し余裕を持って訪れるのもおすすめです。
特に紅葉や桜のシーズンには、庭園の美しさが際立ち、より一層魅力的な時間を過ごせるでしょう。
ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで3つ星を獲得し続けるこの美術館は、国内外の観光客からも高く評価されています。
アクセスにやや不便な点はありますが、その分、静かで落ち着いた雰囲気の中で、ゆっくりと芸術を楽しむことができます。
所要時間や見どころを本記事でチェックして、河口湖周辺の観光と合わせて、ぜひ訪れてみてください。
きっと心に残るひとときを過ごせるはずです。