気の抜けたようなパンダの家族、どっしりと構えた日本古来の風景風景・銭湯、そして赤いシールに描かれた「マル秘」のマーク。
これまでに54万部を売り上げた大人気絵本『パンダ銭湯』は、その衝撃的な内容で、何度読んでも息子と一緒に笑いが溢れ「もっかい!」「もっかい!」と何度もせがまれることが多い作品です。
本屋さんで表紙を目にしたけれど、まだ読んだことのない方には、「ええ!?」と目と耳を疑うあらすじかもしれません。
今回は絵本『パンダ銭湯』の衝撃のあらすじに加え、一体何歳からがおすすめなのか、その対象年齢にもに触れながら、絵本の魅力に迫りたいと思います。
『パンダ銭湯』親子で笑える絵本のあらすじは?
早速その内容に迫っていきますが、ぜひ絵本を開いて「びっくり!!」していただきたいので、本記事ではネタバレはなるべく避けてご紹介しますね。
『パンダ銭湯』プロローグで一気に引き込まれる
この本の魅力は、まず最初の1ページ目にあると私は思っています。
物語はとある動物園のパンダの檻から始まります。
お父さんパンダ「よし きょうは せんとうに いくか」
子どもパンダ「やったあ!」
お母さんパンダ「あら それじゃ よういするわね」
・・・
「パンダ銭湯」
ここは パンダのための おふろやさんです
引用元:パンダ銭湯(絵本館)
まるで映画のプロローグとタイトルの登場に、一気にその世界に引き込まれるんです。
こちらのSNSでタイトルページがご覧いただけますので、ご紹介しますね。
『パンダ銭湯』あらすじ - いま、明かされる「パンダのひみつ」
パンダ家族が向かったのは、パンダ専用の銭湯、その名も「パンダ湯」。
番台のおばちゃんパンダに600円を支払い、お父さんと子どもパンダは脱衣所に向かいます。
「ぬいだら ちゃんと かごに いれろよ」
え~っ!!それ!?
え~っ!!そこまで!?
驚きの連続、思わずほのぼのしてしまう、ゆるめの世界。
銭湯にはそれはそれは続々とパンダ達が訪れるんです。
あなたの知らないパンダの世界がここにあります。
『パンダ銭湯』絵の魅力 - ここは見逃さないで!!
舞台は一つの銭湯のみなのですが、その銭湯の中の描き方が絶妙に細かくて、まるで人間の銭湯との間違え探しを楽しむよう。
パンダが大好きそうな「○○牛乳」が冷蔵庫に並んでいたり、ロッカーの鍵も密かに「○○型」だったり。
「○○にはちゅうい!」なんて注意喚起のポスターには、衝撃展開へのヒントが潜んでいて、一度読んだだけでは味わえない細かな楽しみが、何度も何度も味わえます。
本を少しだけ覗いてみたい方は「絵本ナビ」でご覧いただけるので、そちらもぜひ参考にしてみてください。
『パンダ銭湯』は何歳から?親子で笑える絵本のおすすめ対象年齢
絵本を読む時間に、笑いまで届けてくれるこの『パンダ銭湯』。
一体何歳が対象年齢なのでしょうか?
『パンダ銭湯』公式の対象年齢は3歳から5歳だが・・
出版社である絵本館が公式に発表している対象年齢は3歳から5歳です。
ですが、絵本館の編集長が自身のコラムの中でも「立場上言えませんが・・」と前置きして言っているのは、絵本に対象年齢を定めるの難しいということです。
例えば「5歳児向け」と語ったとしても、全国の5歳児がまったく同じ感受性や感性をもつなんてことはありえません。
同じ血の通った兄弟でも、それぞれの成長度合いや興味関心は違います。
実際、『パンダ銭湯』は小学校3年生の教室で読まれた際に大ウケ、ところが3歳の子どもも楽しんでいるのです。
『パンダ銭湯』1歳児もワクワク楽しむ
実際、我が家の1歳の息子は、この『パンダ銭湯』を「パンパン」と読んで毎日持ってきます。
ページを飛ばすことなくワクワクした笑顔で話を聞いて、名シーン「チャ!」(ご存知の方には分かる)のページでは、声を上げて笑います。
「これは、うちの子よりも小さい子が読む絵本だから」とか「もっと大きくなってから」と対象年齢外だからと言って、パンダ銭湯を選ぶ本の一冊から外しているのだとすれば、もったいないことなのかもしれません。
『パンダ銭湯』ギフトにもおすすめ
ちなみに、この『パンダ銭湯』、ギフトにもとってもおすすめです。
パンダ好きなお子さんってかなり多いんです。
その上、親も一緒に楽しめて、さらに第3回街の本屋が選んだ絵本大賞グランプリ、第24回けんぶち絵本の里大賞 大賞他、様々な賞を受賞した実績と信頼のある絵本なんです。
銭湯グッズとセットになったギフトセットなんてものもあるみたいので、プレゼントに困っている方は、ぜひみてみてください。
『パンダ銭湯』親子で笑える絵本の作者 tupera tupera って誰?
絶妙なトーンと世界観、そしてゆる〜いイラスト。
この『パンダ銭湯』の作者 tupera tuperaさんって一体誰なのかここでご紹介していきます。
『パンダ銭湯』作者 tupera tuperaの読み方は?
tupera tuperaってそもそもどうやって読むの?という方も多いと思いますので、まずは読み方から。
「ツペラ ツペラ」と読みます。
なんとなく北欧っぽいワードのようですが、この名前に特に意味はないそうで、作家自身"響き"が気に入って付けた名前だそう。
後々、この「ツペラ」がスウェーデン語で「髪を逆立てる」だと知ることになったそうなのですが、それも「意外といいな」とおっしゃっていました。
『パンダ銭湯』作家 tupera tuperaプロフィール
tupera tupera(ツペラツペラ)さんは、 1976年、三重県生まれの亀山達矢と、1978年、京都府生まれの中川敦子によるご夫婦ユニット。
2002年より活動を初め、現在は絵本やイラストレーションだけではなく、工作、ワークショップ、舞台美術、立体作品、アニメーション、雑貨制作など、様々な分野で幅広く活躍されています。
「おやさいさん」「くだものさん」や、「しろくまのパンツ」など多数の人気絵本を出版、「しろくまのパンツ」は第18回日本絵本賞読者賞を受賞しています。
絵本の多くは海外のさまざまな国で翻訳出版されています。
私も大好きでいくつか持っているのですが、これまで見ていたトーンとはまた違う世界感で、改めて幅広い表現力のお二人だなとびっくりしてしまいました。
『パンダ銭湯』あらすじは?親子で笑える絵本の対象年齢や作者tuperatupera徹底調査まとめ
今回はtupera tuperaさんの人気絵本『パンダ銭湯』について、その衝撃のあらすじや、何歳ごろが対象年齢なのかをご紹介してみました。
動物園の人気者「パンダ」の、見てはいけない衝撃的な裏側の世界。
公式には3歳から5歳が対象年齢ですが、1歳の我が子でも楽しめて、小学生にも大ウケな幅広い年齢層に愛される絵本です。
ちなにに我が家は、この『パンダ銭湯』を読んだ後、息子を実際に銭湯に連れて行ってみました。
そうやって一冊の絵本を起点に、様々な実体験が連なっていくと、子どもにももちろん、「子どもと何をして遊ぼう?」というキッカケになると楽しいですよね。
書名:パンダ銭湯
作・絵:tupera tupera
定価:¥1,430(税込)
サイズ:26.6cm × 21cm
ページ数:32ページ
発売日:2013年8月
出版社:絵本館